年越しそばに◎献立や簡単おかずを網羅!本格派そば打ち方法・つゆレシピ・茹で方も紹介
そばの豆知識ブログ
毎年食べる家庭も多い、年越しそば。
しかし、「そばだけではもの足りない」「満足度にかける」という方もいるでしょう。
そこで今回は、年越しそばにおすすめの献立やおかず、一品をご紹介します。
創業百余年の本田屋が教える、そば打ちやそばつゆなど、年越しそばに関するレシピも紹介しているため参考にしてみてください。
目次
年越しそばはいつ食べる?
年越しそばの献立やおかずを考える上で、年越しそばを食べるタイミングも大切です。
一般的に年越しそばを食べるタイミングや時間帯に決まりはなく、大晦日であればいつでも良いとされています。
そのため、家庭によっては「お昼に食べる」「夜に食べる」と時間帯が分かれるでしょう。
しかし、年越しそばには「今年の災厄を断ち切る」という意味があるため、年をまたいで食べるのはNGです。
また、長寿祈願の意味もあるため食べ残しは縁起が悪いとされています。
茹でる際は、食べ切れる分だけ茹でて頂きましょう。
大満足の年越しそばの献立
それでは、年越しそばにおすすめの献立をご紹介します。
「そばだけではもの足りない」「そばだけでは寂しい」と感じる方も、ぜひ参考にしてみてください。
日本各地のご当地年越しそば
そばには、ネギや海苔などの薬味を用意するのが定番ですが、日本全国では地域によって年越しそばのトッピングや使用するそばが異なります。
「いつもと違う年越しそばが食べたい!」という方は、以下のような日本各地のご当地年越しそばを取り入れてみてはいかがでしょうか。
- 京都府・北海道:にしんそば
- 福井県:越前おろしそば
- 新潟県:へぎそば
- 岩手県:わんこそば
- 島根県:釜揚げそば
福井県では、おろしそばが主流であり年越しそばには、ピリッと辛みの効いた越前辛味大根などがのった「越前おろしそば」が人気です。
昭和天皇が福井を訪れた際にもおろしそばを召し上がられ、「越前のそばは大変おいしかった」とのお言葉により、瞬く間に全国に広がったとも言われています。(参考:農林水産省|うちの郷土料理|おろしそば)
新潟県のご当地そばの「へぎそば」は布海苔をつなぎとして使用しており、緑がかった麺が特徴です。
島根県の釜揚げそばは、江戸時代から続く出雲そばの食べ方のひとつであり、茹で汁ごと器に盛ります。
定番の天ぷら
年越しそばをより豪華なものにする「天ぷら」はやはり外せない一品です。
長寿を祈願する海老を使った天ぷらや、野菜の天ぷら、かき揚げなど種類も多く、家族みんなが大満足すること間違いありません。
以下の記事ではそばと天ぷらの歴史から、そばにおすすめの天ぷらまでご紹介しています。
どんぶりやご飯物
年越しそばの献立のひとつとして、どんぶりやご飯物も相性が良いです。
そば屋でも、小さいサイズの丼やカレーを出しているお店も少なくありません。
どんぶりやご飯物の参考として、以下のようなものを一緒に出してみてはいかがでしょうか。
- ねぎとろ丼
- 鉄火丼
- カツ丼
- 天丼
- からあげ丼
- たこ飯
- おこわ
- 月見とろろ丼
- カレーライス
海鮮系や揚げ物系、炊き込みご飯などバラエティは豊かです。
そば×ご飯物の組み合わせは、食べ盛りのお子さんがいる家庭や小さいお子さんがいる家庭にもおすすめです。
稲荷寿司
年越しそばと一緒に、縁起の良い稲荷寿司はいかがでしょうか。
稲荷寿司はそばが庶民に人気となった江戸時代に登場しており、昔から日本国民に愛されている料理です。
また、油揚げは稲荷神の遣いであるきつねの好物と言われ、稲荷神社のお供物とされていた。
稲荷神は商売繁盛や豊作の神様であることから、油揚げにお米を詰めてお寿司にして食べたという説もあります。
商売繁盛や豊作など縁起が良い料理であるため、翌年の祈願もかねて食卓に並べるのもおすすめです。
あと一品ほしい!年越しそばのおかず
先述したそばに合う献立でご紹介した天ぷらやご飯物はどれも、ガツンとしたものばかりです。
そこでここでは、もう一皿欲しい場合にもおすすめのおかずを紹介します。
たんぱく質を摂りたいなら「卵料理」
そばは、必須アミノ酸を含むたんぱく質が豊富ですが、主な栄養素は炭水化物であるため、たんぱく質の不足が気になるところ…そこでおすすめの一品が卵料理です。
年越しそばにおすすめの卵料理には以下のようなものがあります。
- だし巻き卵
- 卵豆腐
- 卵とじ
- かに玉 など
出汁を効かせた卵料理は、出汁の効いたそばつゆを使用した年越しそばとの相性も抜群です。
お肉を食べたい方は「煮物」
年越しそばと一緒にお肉を取り入れたい方は、以下のような煮物がおすすめです。
- 肉じゃが
- 豚の角煮
- 筑前煮
- 手羽と大根の煮物
- 鶏のさっぱり煮
煮物も出汁を効かせたものが多く、ビールや焼酎、日本酒の肴としてもぴったりです。
さらに煮物は冷蔵庫で日持ちする料理であり、もし余っても水とカレールーを追加することで、かんたんにカレーにアレンジさせることができます。
忙しい年始に向けて作っておきたい一品ではないでしょうか。
日本酒との相性も◎「刺身」
そば同様に、刺身も江戸時代の江戸っ子に親しまれた料理です。
江戸時代の江戸では魚が豊富に獲れ、刺身は今よりもずいぶん安価で庶民の味だったようです。
現在、自宅で食べる刺身はお祝いや特別なときに食べるものとして位置している場合が多く、大晦日という特別な日にもぴったり。
そばと一緒に嗜む日本酒の肴として取り入れてみてください。
そばとの相性バツグンの副菜「おひたし」
野菜を使用したおひたしは、卵料理や煮物よりも比較的かんたんに作れる料理です。
出汁と醤油を合わせて浸した料理のおひたしは、野菜も摂れてそばとの相性も抜群。
おひたしは主に葉物野菜を使用しますが、年越しそばの副菜には冬の野菜である、・ほうれん草・大根・春菊・小松菜などを使用したおひたしがおすすめです。
稲荷寿司でご紹介した、「油揚げ」を使用したおひたしも縁起が良いものになるでしょう。
創業百余年の本田屋が教える年越しそばに使えるレシピ
続いて、年越しそばに関するレシピをご紹介します。
大正2年に創業した本田屋が教える「そば打ち」「そばつゆ」「茹で方」を参考に、本格的な年越しそばを堪能しましょう。
本格そば打ち
そば打ちは、「そば打ち3年、こね8年」という言葉があるほど奥が深く、おいしいそばを打つには技術が必要と言われています。
故に、そば打ちを趣味にする方も多く、そば打ちに関するそば打ちの検定も存在するほどです。
奥の深いそば打ちですが、工程は以下のようにシンプルであり、コツさえ掴めばそばを打つことができます。
- 水回し
- こね
- 延し
- たたみ
- 切り
なかでも、水回しに使用する水の量とこねが重要な工程であり、経験を積むことで「生地が割れる」「すぐに切れる」といったような失敗もなくなり、おいしいそばが打てるようになるでしょう。
ご自身で打った年越しそばは、特別なものになること間違いありません。
以下の記事では、自宅で本格的なそば打ちを行うための工程を写真付きで紹介しているため、参考にしてみてください。
本格そばつゆの作り方
本田屋では、本格そばつゆの作り方もご紹介しています。
いりこや鰹、昆布で取った「だし」と醤油や砂糖で作った「かえし」の2種類を作り、合わせることで本格的なそばつゆが完成します。
そばつゆを自作することで以下のようなメリットが得られるでしょう。
- 好みの濃さで作れる
- 素材にこだわれる
- 無添加
- さまざまな料理に使える
「だし」「かえし」を作り過ぎた場合も、「だし」は味噌汁や炊き込みごはんに使用するだしとして使え、「かえし」は海鮮丼や卵かけごはんのタレとしてかけても絶品です。
以下の記事では、そばつゆの作り方の詳細を紹介しています。
そばのおいしい茹で方
自分で打ったそばであっても、購入した干しそばや生そばであっても、正しい茹で方を知ることでよりおいしいそばが完成します。
そばのおいしい茹で方のコツは以下のとおりです。
- グラグラ沸騰した熱湯で茹でる
- 差し水はせずに火力で調整する
- 推奨時間より数秒長く茹でる
- 氷水でしっかりしめる
そばを茹でる際は、大きめの鍋を使用してグラグラ沸騰した熱湯にそばを入れて、吹きこぼれがないよう火力で調整します。
差し水を行うとお湯の温度が下がるため、好ましくありません。
また、推奨時間より数秒長く茹でることで、芯までしっかり茹で上がります。
茹で上がったらそばだけを取り、氷水でしっかりしめることで角が立ち、口当たりの良いそばに仕上がります。
温かい年越しそばを食べる際は、氷水でしめたそばを再び茹で汁に入れ、麺を温めてから器に盛りましょう。
以下の記事では、そばのおいしい茹で方を詳しく紹介しています。
献立やおかずで満足度UP!年越しそば
今回は、年越しそばにおすすめの献立やおかず、一品をご紹介してきました。
「物足りない」と感じる年越しそばには、天ぷらなどの定番献立から丼やご飯物もおすすめです。
ご飯物では、海鮮系の丼から炊き込みご飯、カレーライスまで相性◎
カレーライスは意外な組み合わせですが、サイドメニューで展開しているそば屋さんも多く、新しい定番となりつつあります。
さらに、栄養面や「もう一品ほしい」と感じる方は、卵料理・煮物・おひたしなどで一品を追加してみましょう。
庶民に親しまれた時代が同じ刺身も年越しそばというお祝いの席におすすめです。
年越しそばそのものを本格的なものにしたい方は、創業百余年の本田屋が教える、そば打ち・そばつゆ・茹で方を参考に挑戦してみてください。