
そば打ち初心者でもわかる!手順を理解すればそば通の仲間入り。《そば打ち編》
お蕎麦辞典そばの豆知識ブログ
どんなに有名なそば屋さんでも、自分で打ったそばに勝るものはありません。
しかし、「そば打ちは難しい」と感じるほか以下のような、悩みをお持ちの方もいることでしょう。
「そば打ちをしてみたいけど、どうして良いか分からない」
「動画を見るけど、今一つポイントがつかめない」
そこで今回は、写真を使ってそば打ちのポイントをわかりやすく解説します。
ぜひ、自宅でもそば打ちにチャレンジしてみましょう!
そば打ちの流れは主に5つ!
そば打ちの準備を終えたら、早速そばを打っていきます。
そば打ち大きな流れは主に以下のとおりです。
- 水回し
- こね
- 延し
- たたむ
- 切る
後述しますが、加水をしてからは一気に仕上げるのがそば打ちのポイントです。
下記では、それぞれの工程を写真付きで解説していきます。
①水回し
そば打ちではまず、水回しを行います。
ここが一番重要なポイントとなります。
水がそば粉全体に均等に行き渡るように混ぜ合わせる事で、後工程でうまくまとまらなかったりします。
手早く、丁寧に行ってください。
そば打ちでは1度に全部のお水を加えるのではなく、3回に分けて加えます。
まずは、全量であるお水300㏄の半分、150㏄を加えて指を立て素早く水と粉を混ぜ合わせましょう。
全体に水が行きわたるように、ムラなく両手でそば粉をすり合わせたり念入りに行います。
続いては、残りの150㏄のうち100㏄を入れて混ぜ合わせます。
2回目の加水を行うと、そばの玉も徐々に大きく固まってきますよ。
水は残り50cc残っていますが、3回目の加水は固まってきたそば玉の硬さを指で確認しながら行ってください。
そば粉が持っている水分であったり、部屋の湿度であったり最後に加える加水量は都度異なります。
耳たぶより少し固めになるよう、少しずつ加えながら調整していきます。
そば玉がだんだん大きな固まりになったら一つの固まりにまとめ、コネ鉢のまわりや指などについたそばも併せていきます。
一つにまとめたら、続く「こね」に入っていきましょう!
②こね
そば打ちのこねは、こね鉢に押し付けるよう上半身の力を利用して行い、しっかりとこね上げましょう。
手だけで捏ねようとしても手首を痛めたり、うまくこね上がりません。
初めのうちは、上からおさえて潰した蕎麦を半分に折り、また上から潰します。
どんどん慣れてくると「菊練り」など技が使えるでしょう。
そば玉の表面がツルリとするまでリズミカルに約100回練り込みます。
そば玉の表面がツルツルに変わっていき、耳たぶほどの柔らかさを目安にこねてください。
③延し
こねが終わったら、続いて「延し」に入ります。
丸く形を整え打ち粉をふり、打ち粉をふったのし台に置きます。
この際、のし台が小さい場合はそば玉を半分もしくは3等分に分けて延しましょう。
まずは、手のひらで30㎝くらいのきれいな円盤状になるように押し広げていきます。
続いて、そば玉に打ち粉を追加して麺棒で広げていきます。
麺棒は生地の中心あたりを手前から奥に向けて押すように使い、広げては生地を回し、回しては広げるを繰り返します。
縁が破れやすくなるため、縁だけが薄くならないように行いましょう。
大きくなってきたら麺棒に生地を巻き取りのし、生地を広げ、巻き取り角度を変えながら繰り返します。
生地全体が円くなるよう上記を繰り返し、生地の厚さが1.5㎜くらいが目安です。
厚さにバラつきが無いよう手で生地を触りながら、均一に伸ばしていきましょう。
延しの際は、生地がのし台や麺棒とくっつかないよう打ち粉をふりながら行ってください。
④たたむ
延しが終えた後は、均一な厚さにのした生地をたたみます。
打ち粉をしっかり振り、円く伸びた生地を半分にたたみ、さらに打ち粉を振り両端の各1/3をたたみます。
そして、さらに半分にたたみます。
ここで、注意したいのはたたんだ生地の幅です。
たたみ終わった大きさが、そば切り包丁の刃の幅以下でないと上手にそばを切ることはできないため、刃の幅を注意してたたんでいきましょう。
⑤切る
いよいよ最後の工程のカットです。
たたんだ生地にコマ板をのせて上から軽く押さえ、以下のポイントに注意しながら切っていきます。
- コマ板の側面に包丁を垂直に当てる
- 上からストンと切る
- 包丁をずらさない
上からストンとまな板の上に落とした刃先を支点にして、刃先の支点はずらさず、包丁をコマ板側に傾けてコマ板をずらします。
ずらしたコマ板の幅が蕎麦の麺幅になります。
さらに、包丁をコマ板の側面に合わせながら垂直にストンと包丁を上から落とし切る・・。を繰り返します。
そばの太さや厚さが均一でないと、そば1本1本ゆで上がりにバラつきが出てくるため、できるだけ同じ厚さ・太さになるようこま板をずらしていきましょう。
1人前の分量に取り分け、バットなどに並べたら打ちたてそばの出来上がりです!
ひび割れの原因とそば打ちのコツ
ここでは、そばがひび割れる原因やそば打ちのコツをまとめています。
「なかなか上手くいかない」という方は、参考にしてみてください。
水の量と加え方
そば打ちは、水を加えてから一気に仕上げるのがコツです。
室温やそば打ちの環境によっては水分がどんどん蒸発し、ひび割れたり生地が切れたりする原因となります。
水の量は以下のように数回に分けていれます。
【そば粉500g+小麦粉100g使用(5人前)の場合】
- まずは半分の量を入れる(300ccであれば150cc)
- 続いて150ccのうち100ccを入れる
- 生地の様子を見ながら残りの50ccを入れる(全量入れない場合もある)
加水のタイミングでは、耳たぶより少し固めになるようにしましょう。
また、そば粉に水を加えながら混ぜ合わせる作業は、出来上がりに大きな影響与える重要なポイントです。
ムラのないように両手を使い、以下のように混ぜ合わせましょう。
- 水を加えた直後は指を立てて素早く混ぜる
- 両手でそば粉をすり合わせるように混ぜる
慣れないうちは、水を150cc・100cc・50ccに分けておくと素早い作業が可能です。
コネは上半身の力を利用する
水が全体に行き渡ったタイミングでコネに入りますが、コネが足りないことで切れやすかったり、食感の悪いそばが仕上がってしまいます。
コネは上半身の力を利用することで、手首を痛めることなくしっかりとこねられます。
そば玉の表面がツルツルするまで練り込むのがポイントです。
耳たぶほどの柔らかさが目安であり、硬いようだと水が不足しており、柔らかいと水が多いでしょう。
まとめ
そば打ちは、こだわらなければ意外と簡単ですが、奥が深いのも事実です。
奥の深さこそが、皆さんがそば打ちにハマる原因かもしれません。
一度はそば打ちにチャレンジし、そば打ちを楽しんでみてください!
また、以下の「そばの茹で方」を参考に打ちたてのそばをさらに美味しくお召し上がりください。
手作りそばは、完全無添加であるため最後の「そば湯」も安心して頂けることでしょう。