全粒粉そばがおいしい!全粒粉そばの特徴と全層粉そばの違いについても紹介
お蕎麦辞典そばの豆知識ブログ
栄養価が高い食材のそば。
そのなかでも、全粒粉そばはより栄養価が高く、そばの香りも強いとされています。
そこで今回は、全粒粉そばについて詳しく解説します。
今すぐ通販で購入できる、全粒粉そば製品についてもご紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
全粒粉そばとは
全粒粉そばとは、収穫されたままの実である「玄そば」を挽いて作られたそば粉です。
お米でいうと精米でなく玄米を挽いた米粉のようなもの。
さらに、そば粉は挽いた段階によって、3種類に分けられますが、なかでも丸々挽かれたものが全粒粉そばです。
食材として使用されるそばの実には玄そばのほかに、外側の黒い殻の部分が取り除かれたものもあり、丸抜き(ぬき実・剥き実)と呼ばれています。
外側の黒い殻の部分はそば殻と呼ばれ、非常に硬いため、そばの実をそのまま炊いて食べたり、炒って食べる場合には取り除かれた丸抜きを使用します。
一番粉・二番粉・三番粉とは
そば粉は挽いた段階によって、「一番粉」「二番粉」「三番粉」といった3種類に分けられます。
各そば粉で打たれたそばには、以下のような特徴があります。
種類 | そばの呼称 | そばの色 | 口当たり | 味わい |
一番粉 | 更科そば | 白っぽい | のどごしが非常に良い | 上品な味わい |
二番粉 | 薮そば | 灰色を帯びた色 | のどごしが良い | そばの香りとのどごしが楽しめる |
三番粉 | 田舎そば | 黒っぽい | 歯ごたえがある | そば本来の香りが強い |
一番粉は、そばの実の内側の部分が挽かれたそば粉であり、一番最初に挽かれて出てくることから、一番粉と呼ばれています。
二番目に出てくるのは、そばの実の中層部分。
そばらしい灰色を帯びた色味とそばの香りが特徴です。
三番目に出てくるのが、一番外側である甘皮やそば殻が挽かれた外層粉である三番粉。
一番粉から三番粉まで含んでいるため、「挽きぐるみそば」とも呼ばれます。
全粒粉そばの特徴
全粒粉そばは三番粉を含む、そばの実を丸々使用したそばです。
そのため、全粒粉そばならではの特徴がいくつかあります。
香りが強い
そばの実を丸々挽いた全粒粉そばは、そばの香りが強いのが特徴です。
そばを口に含み、鼻から「ふっ」と抜けるそばの香りをたのしみたい方にピッタリのそばです。
海苔やネギなどの薬味と組み合わせた場合でも、そばの香りが負けないのも特徴です。
麺状のそばだけでなく、そば粉を使ったレシピにも重宝するでしょう。
歯ごたえがある
全粒粉そばは、硬いそば殻まで挽かれているため、黒っぽく、歯ごたえのある麺に仕上がります。
つなぎである小麦粉の量にもよりますが、八割そばや十割そばの場合には、モソモソとしているためのどごしをたのしむよりも、よく噛み、香りをたのしむのがおすすめです。
逆に、一番粉を使用したそばは白っぽく、口当たりの柔らかいそばに仕上がり、つるっとしたのどごしが特徴です。
栄養価が高い
そばの実は、そば殻に薄く付いている甘皮部分に栄養が多く含まれていることから、そば殻まで丸々挽く、三番粉=全粒粉そばはほかのそばと比べて栄養価が高いです。
三番粉は一番粉や二番粉と比べて栄養価が高いことが以下のグラフから分かります。
110g(1カップ)あたり | ビタミンB1 | ビタミンB2 | ビタミンB6 | 食物繊維 |
一番粉(内層粉) | 0.18mg | 0.08mg | 0.22mg | 1.98g |
二番粉(中層粉) | 0.39mg | 0.11mg | 0.48mg | 4.84g |
三番粉(表層粉) | 0.55mg | 0.15mg | 0.84mg | 7.81g |
参考:カロリーSlism
皮膚や髪などのたんぱく質で構成される組織を健康的に保持する役割のあるビタミンB2は、一番粉に比べて約2倍含まれています。
疲労回復や食欲増進、神経機能を正常に維持するはたらきのあるビタミンB1や、ターンオーバーを促す作用のあるビタミンB6は約3倍の量。
さらに、腸内環境を整える効果のある食物繊維は一番粉に比べて約4倍と驚きの数値です。
健康のために食生活を整えたい方には表層粉が含まれた全粒粉そばがおすすめです。
全粒粉そばと全層粉そばの違い
そばには、全粒粉そばとは別に「全層粉そば」と呼ばれるそばがあります。
全層粉そばは、そば殻が除かれた丸抜き(ぬき実・剥き実)の状態で挽くそばを指します。
甘皮が残っている状態で挽かれるため、全粒粉そば同様に黒っぽく、そばの香りもしっかり感じられます。
そばの実を丸々挽いていないため、実際には「挽きぐるみそば」ではないものの、甘皮が残っていることから「挽きぐるみそば」として販売しているお蕎麦屋さんもあり、近年では違いが曖昧です。
全粒粉そばと十割そばの違い
そばの栄養価の恩恵を受けたい方におすすめの全粒粉そばですが、十割そばとの違いが曖昧な方もいるのではないでしょうか。
全粒粉そばは、収穫されたそばの実のまま、丸々挽いたそば粉や打たれたそばを指します。
一方の十割そばは、つなぎである小麦粉を含まないそば粉100%で作られたそばを指します。
そのため、一番粉100%で打たれた十割の更科そばや二番粉100%で打たれた十割の薮そばなども存在します。
もし、そばの実の栄養を余すことなく食事に取り入れたい場合は、三番粉100%で打たれた十割の田舎そばを選ぶと良いでしょう。
栄養価の高いそばを選ぶ際の注意点
栄養価の高いそばとして、全粒粉そば×十割そばをおすすめしました。
十割そばはそば粉100%の正真正銘のそばですが、「十割そば」と記載されていても使用されているのが一番粉(内層粉・更科粉)の場合は、全粒粉そばに比べて栄養価が少ないため注意が必要です。
逆に全粒粉そばでも、そば粉が3割、小麦粉が7割使用された三割そばの場合も、同じことが言えます。
栄養価の高いそばを選ぶ際は、「どのようなそば粉が使用された何割そばなのか」を理解して選びましょう。
全粒粉そばのおすすめの食べ方
ここでは、全粒粉そばのおすすめの食べ方をご紹介します。
ざるそばで食べる
全粒粉そばはそばの香りが高いため、まずは何もつけずに食べられるざるそばがおすすめです。
なにもつけずに味わったあとは、そばつゆにそばの先を少し浸してすすり、お好みで薬味を追加していきましょう。
全粒粉そばには、ともに香りがたのしめる海苔やネギ、もみじおろしがおいしいです。
とろろ月見そばで食べる
そば殻が含まれた全粒粉そばの口当たりは、モソモソとしているため、とろろを用意してツルン!と食べるのもおすすめです。
とろろそばに生卵を追加することで、よりサラッと食べられ、不足しがちなたんぱく質も一緒に補えます。
全粒粉そばにも穀物としては豊富なたんぱく質が含まれていますが、一食あたりの目安である15〜34gに対して16.5gと不足気味のため、トッピングや食べ合わせで補っていきましょう。
そば湯を堪能する
そばは、茹でている最中に水溶性であるビタミンB1やビタミンB2が流れ出てしまいます。
全粒粉そばの特徴である、高い栄養価の恩恵が半減してしまうため、できるだけそば湯を飲んで捨てないようにしましょう。
とはいえ、すべてのそば湯を一度に飲むのはむずかしいです。
そのため、冷蔵庫や冷凍庫で保存して数日に分けて飲んでみたり、アレンジして取り入れてみましょう。
出雲そばは全粒粉そば
ここまで全粒粉そばについて解説してきましたが、実は日本三大そばのひとつである「出雲そば」も挽きぐるみ製法で作られた、全粒粉そばです。
黒っぽい色をした出雲そばを食べたことがある方もいるのではないでしょうか。
そこでさいごに、今すぐ買える!おすすめの出雲そばをご紹介します。
本格派出雲そばの本田屋
神話の国、出雲で本格出雲そばを製造する「本田屋」は無添加製法にこだわった麺づくりで健康を支えています。
厳選された国内外のそばの実は自社で製粉し、その日のうちに製麺。
鮮度が命であるそばの実をスピーディーに自社工場で加工するため、そばの香りがたつ麺に仕上がります。
そんな本田屋の出雲そばは全粒粉そばであり、のどごしが感じられる三割そばから、贅沢な十割そばまでの幅広いラインナップです。
レンジで3分チンするだけで完成する新感覚出雲そばも登場しており、さまざまなニーズにお応えしています。
すべての商品は公式オンラインショップから購入可能です。
「全粒粉そばを日常に取り入れたい」「健康のために食べたい」という方はぜひチェックしてみてください。
全粒粉そば粉をそのまま使った商品
本田屋では、全粒粉そば粉をそのまま使用した商品、「そばがきの素」と「ガレットの素」をご用意しています。
そばがきは室町時代から親しまれていると言われている日本料理であり、ガレットはフランス発祥のそば粉を使った料理です。
どちらも茹でない料理のため、栄養が茹で汁に流れ出る心配もありません。
本田屋の「そばがきの素」と「ガレットの素」は、より簡単に、よりお手軽に自宅でもそば粉料理がたのしめるようにと開発された商品です。
特にガレットは、ベーコンや卵、お好みの野菜やフルーツなどをトッピングして食べる料理のため、そばが苦手なお子さんにもおすすめです。
「そばを頻繁に食べるのは飽きる」「そば粉料理に挑戦してみたかった」という方はチェックしてみてください。
そばの実を丸々堪能!全粒粉そばで健康習慣!
全粒粉そばは、収穫されたそばの実を丸々製粉したそば粉を使用したそばです。
全粒粉そばは三番粉と呼ばれることもあり、三番粉まで使用されたそばは「挽きぐるみそば」や「田舎そば」と呼ばれます。
全粒粉そばは、そばの実のなかでも栄養価が高いとされる甘皮部分も使われているため、ビタミンB郡をはじめ、たんぱく質や食物繊維などが豊富に含まれています。
そのため、健康を意識した食生活を送っている方にはピッタリの食材です。
実は、島根県の郷土料理である「出雲そば」も全粒粉そばのそば粉で作られており、出雲そばを選ぶことで簡単に全粒粉そばが取り入れられます。
島根県雲南市に工場を持つ、本田屋では本格的な出雲そばを製造しており、バラエティも豊かです。
「これから健康習慣として全粒粉そばを取り入れたい!」という方はぜひチェックしてみてください!