そばが美味しくなるめんつゆの作り方。健康を意識した作り方も紹介
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そばを食べる際に使用する「めんつゆ」ですが、みなさんはどんな「めんつゆを」選んでいますか?
これから説明する「めんつゆ」を選ぶことでより健康的に、よりおいしくそばが頂けます。
そこで今回は、めんつゆについての基本情報から、そばがおいしくなるめんつゆ作りまで紹介します。
ぜひ、参考にしてご家庭でも手作りめんつゆに挑戦してみてください!
目次
そばのめんつゆの基本のキ
冷たい蕎麦、温かい蕎麦に限らず、めんつゆは蕎麦を堪能するためのキーポイント。
うどんやそうめん、かけ蕎麦とざる蕎麦、地方によって違うめんつゆについて確認してみましょう。
うどんやそうめんと違うそばのつゆ
そばつゆは蕎麦の風味に負けないように濃い目の味付けがされ、少しのつゆでもしっかりつゆの風味が味わえるよう工夫されています。
蕎麦(そば)のめんつゆとうどんの違いは、醤油の濃さも違うとされています。
醤油・みりん・ダシが含まれている点は一緒ですが、大きな違いとして、蕎麦では濃いめの醤油、うどんには淡口醤油が用いられています。
醤油とダシの割合では、そばは醤油の味がしっかりしており、うどんはダシがメインです。
かけそばとざるそばで異なるつゆ
元々そばがきにルーツのある蕎麦は、ざるそばの食べ方に源流があり、茹でて水にさらした蕎麦につゆをつけて食べるのが元祖です。
そのため、「もり蕎麦」や「ざる蕎麦」には醤油が強めのつゆが用いられています。
かけ蕎麦のルーツには、麺をつゆにつけるという手間を省くことも含めて考案された「ぶっかけ蕎麦」があります。
その後、温かい季節でも食べられる「かけ蕎麦」が登場し、最後まで飽きることなく堪能できるよう、ダシの配合が多いつゆが用いられるようになりました。
かけそばを美味しくするつゆの基本。余ったつゆのアレンジ方法も紹介
地方の特色が出るそばつゆ
そばつゆは地方ごとに印象ががらりと変わります。
良い例として某コンビニでは同じざる蕎麦ながら、全国で7つのエリアでつゆを分けて提供しています。
ざる蕎麦、もり蕎麦のつゆの違いにおいて関東と関西では、関東が濃口醤油、関西は淡口醤油が好まれます。
関東においては、江戸の粋な食べ方である「麺をちょっとだけつけてすする」という嗜み方でもつゆの味わいがしっかりわかることがその根底にあると思われます。
関東は濃口醤油であることもあり、辛みが比較的つよく、関西はほんのり甘みがあることも特徴と言えるでしょう。
特に関西は元々うどん文化であることもあり、ダシの風味がしっかりしています。
関東・関西でみる「そばつゆ」の味の違い
そばの粋な食べ方
そば好きだった江戸っ子の作法には、「そばは三分」というものがあります。
もりそばを少量とり、下から三分ほどそばつゆを付けて一気にすすり上げる食べ方です。
箸でちょこっとそばを取っては、麺の先につゆを付けてすすり上げるをリズミカルに繰り返し、パパっとそばを平らげることを「粋」としていました。
この食べ方には、つゆが辛口であったため、ほんの少しだけ付ける方法で食べられていたという説もあります。
いずれにしても少量をすくって、つゆにちょこんと付け、すする情景は誰しも想像できるのではないでしょうか。
参考書籍:「江戸っ子はなぜ蕎麦なのか?」
そばのめんつゆの作り方
スーパーなどでも手軽に手に入るめんつゆですが、好みの味付けを求める方や市販のつゆの味に飽きてきた方は、市販のめんつゆに一手間加えてみましょう。
また、かえしとダシを作り一から自作する方法もご紹介します。
ぜひ、自分の好みにあっためんつゆを作ってみてください。
市販のめんつゆでつくるそばつゆ
市販のめんつゆでもさまざまな種類があり、大きく関東風の醤油が強いつゆか、関西風のダシがしっかりしたつゆかに分類できます。
3倍濃縮など水で薄める希釈タイプのめんつゆは、ざる蕎麦のような冷蕎麦で食べたい場合に、ダシの風味が物足りないと感じる方もいるでしょう。
そのような場合は、関東風を目指すなら水の代わりに鰹ダシを、関西風なら昆布ダシをつかって薄めると、ダシの風味が薄まらずに蕎麦の味を堪能できます。
一から自分で作るそばつゆ
自宅にある醤油やみりん等を使うことで、市販のめんつゆを使わずにそばつゆを作れます。
そばつゆ作りに必要なものは「かえし」と「ダシ」です。
以下でレシピを紹介します。
・かえし
【材料】濃口醤油1000cc・本みりん260cc・砂糖250g
- 鍋に本みりんを入れ、弱火でアルコールを飛ばす。
- 砂糖を加えて沸騰しないように溶かす・
- 濃口醤油を加えて、沸騰しないように煮詰める。表面に灰汁が出はじめ、85℃になったら火から下ろす。
- 灰汁を取り除き、冷めたら沸騰消毒した容器に入れ、冷暗所で1週間寝かしたら完成!
・ダシ
【材料】鰹節50g・宗田(またはサバ節)50g・昆布10cm角1枚・水1000cc
準備:鍋に水と昆布をいれて1時間置いておく。
- 水と出汁の入った鍋を火にかけ、10分ほどかけて沸騰する所まで煮る。
- 沸騰する寸前で昆布を取り出し、鰹節をいれて10分煮込む。
- 火を止めて鰹節が沈むのを待ち、ざるやキッチンペーパーで漉す。
- 冷めたらダシを容器に入れて完成!
最後に、完成した「かえし」と「ダシ」でそばつゆを作ります。
ざる蕎麦のような冷たい蕎麦では、かえし1:ダシ3、かけ蕎麦のような温かい蕎麦では、かえし1:ダシ8の割合で合わせましょう。
健康を意識しためんつゆで食べるそば
健康を意識した食事として蕎麦を食べるなら、めんつゆも意識したいところです。
塩分と化学調味料無添加のつゆについて見ていきましょう。
塩分を抑えながら美味しいめんつゆ
つゆのキーポイントとなる醤油には、大きく濃口と淡口があります。
「淡口(うすくち)」は、淡い味付けで塩分が少なそうな印象ですが、実際の塩分濃度は濃口醤油より淡口醤油のほうが高いです。
塩分量を抑えたい場合には、濃口醤油がおすすめ。
元々、淡口醤油は発酵を遅延させるために塩分を多く入れているため、うまみ成分が濃口醤油に比べて少ないです。
その分、ダシでしっかりとうまみ成分を取るというのが関西風の料理の基本と言えるでしょう。
化学調味料不使用のめんつゆ
健康を意識しためんつゆで蕎麦を楽しみたい場合は、化学調味料不使用のめんつゆにこだわりたいところです。
醤油も丸大豆が使われているめんつゆが良いでしょう。
化学調味料不使用をチェックして購入してみてください。
日常に取り入れたいそばの力
ここまで、そばつゆの解説やレシピを紹介しました。
おいしいそばつゆを用いて、そばをぜひ日常に取り入れてください。
ここでは、日常に取り入れたい力を持った蕎麦について紹介します。
そばの栄養のなかには、ルチンといったポリフェノール成分が含まれてます。
アスパラガスやイチジクなどにも含まれる栄養ですが、穀物では唯一そばのみ。
このルチンは抗酸化作用が高いとされ、血液をサラサラにして血圧を改善する効果が期待できるとされています。
血液循環の改善は冷え性の改善にも役立つため、温かい蕎麦にたっぷりの生姜を入れて、体をぽかぽかにして免疫力をアップさせましょう。
また、そば粉は食中・食後の血糖値の上昇が緩やかで、脂肪を蓄えにくいとされている低GI食品でもあります。
血糖値の上昇が気になる方や、ヘルシーな体づくりを意識している方にもおすすめ食材です。
お米やパンなどと一緒に、日々のルーティン食材のなかに「そば」を取り入れてみてください。
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健康を意識したそばの選び方
日常的に取り入れたいそばにも、いくつか種類があります。
そばのメリットを最大限に活かすためにも、健康を意識したそばの選び方を2つ紹介します。
保存料・添加物不使用
そばは、スーパーでも気軽に購入できますが、残念ながら多くの商品に保存料や食品添加物が入っているのが現状です。
特にお手頃価格で販売している場合は、注意しましょう。
健康被害はないとされている食品添加物ですが、健康を意識するならできるだけ自然なものを取り入れたいところです。
また、そばには水に溶ける性質をもつ栄養素もあり、茹で汁に流れ出てしまいます。
そのため、余すことなくそばの栄養を取り入れたい方は、最後にそば湯を飲むのがおすすめです。
無添加のそばを茹でたそば湯は、家族みんなが安心して堪能できますよ。
小麦粉不使用の十割そば
健康を意識したそばを選びたい方は、小麦粉不使用の十割そばを選びましょう。
そばには、そば粉100%の十割そばからそば粉80%の八割そば、五割そば、三割そばと種類があります。
小麦粉をつなぎに使うことで、つるつるとした食感やのどごしがたのしめる反面、GI値が上がることが懸念されます。
これは、配合される小麦粉のGI値が高いためです。
好みはありますが、そばの栄養素の恩恵を十分に受けるためにも、できるだけ十割そばを選びましょう。
グルテンフリーのおすすめ食材!栄養素が高い十割そばも解説
本田屋は無添加そばが勢揃い
最後に、健康的なそばつゆにぴったりな無添加出雲そばの「本田屋」について紹介します。
創業から百年余出雲そばを作り続けている「本田屋」は現在、完全無添加の生そば・乾麺を製造・販売しています。
使用している原材料は、商品別に厳選されたそば粉と小麦粉、食塩のみとシンプルです。
特に生めんは、開封と同時にそば粉の香りが感じられる一品。
乾麺も同様に無添加ですが、賞味期限は製造日から365日と長期保存もバッチリです。
十割そばから三割そばまでニーズに合わせた商品を展開しているため、きっとお気に入りの商品が見つかるでしょう。
おためしセットの用意もあるため、ぜひ一度チェックしてみてください。
こだわりのめんつゆでそばをもっと美味しく
蕎麦をたのしむには、蕎麦自体がかなり大きく味を左右していますが、最終的な味の決め手はめんつゆです。
関東風なのか、関西風なのか、または健康を意識しためんつゆなのかで蕎麦の世界がもっと広がるハズ。
本田屋では、つゆなしの本格生そばも用意しています。
手作りそばつゆで本格出雲そばを堪能したい方は、ぜひ本田屋のサイトをご覧ください!