出雲そばだけじゃない!島根のご当地定番&ユニークなB級グルメをご紹介
お蕎麦辞典その他そばの豆知識ブログ
旅行の楽しみ方は人それぞれです。
観光地を巡ったりご当地グルメを食べたりレジャーを楽しんだり疲れを癒やしたり…。
今回は、「神々のふるさと」として知られている島根県のB級グルメを紹介します。
定番B級グルメから、ちょっぴり変わったユニークなグルメまで、島根を訪れたら食べてほしいグルメをピックアップしました。
目次
B級グルメとは?
B級グルメとは、贅沢でない庶民的な食材を使って作られた、価格が安くて気軽に食べられる美味しい料理のことです。
B級グルメという名称の由来は、低予算で製作された映画である、B級映画だと考えられています。
B級グルメのキャッチフレーズは、「味はA級、値段はB級。高くてうまいのは当たり前。安くてうまいから価値がある」です。
2006年から開催されているB-1グランプリで、とくに注目を集めるようになりました。
島根の定番B級グルメ
安くて美味しいB級グルメ。
B級グルメの定番といえば、カレー・丼・バーガーなどがあげられます。
地域活性化のために新しく創作されたものもありますが、B級グルメの多くはその土地で愛されてきたグルメです。
今回は、ふたつの定番B級グルメをご紹介します。
松江ラーメン
松江ラーメンは、さっぱりとした塩味のきいた昔ながらの味わいが楽しめるご当地ラーメン。
塩ダレを使用するのではなく、最初から塩味がついている特徴をもっています。
松江ラーメンに使用される麺は、中太でやや縮れたもの。
昔ながらのラーメン店では、同じ製麺所の麺が使用されているとか。
縮れた麺は松江ラーメンのキモであるスープを、よく絡められます。
そして、着目すべきは松江ラーメンのスープです。
脂浮きの少ないスープは透明に近く、とろみのないさらりとした特徴があります。
松江ラーメンのスープの出汁は、豚骨や鶏ガラからとられることが一般的です。
松江の特産品である、しじみからとった出汁を使ったお店もありますよ。
参考:郷土料理ものがたり/松江ラーメン http://kyoudo-ryouri.com/food/1905.html
島根のB級グルメ「松江ラーメン」のB級ポイント
ラーメンは、日本人だけでなく外国人からも人気の高い料理です。
ラーメンのスープに使用される出汁は、その土地の特産品が使用される傾向にあります。
さらに、ラーメンはお店ごとにアレンジが効く料理であるため、同じものはふたつとありません。
手軽な価格帯で提供されるラーメンは、まさにB級グルメの代表格といえるでしょう。
島根県の特産品を味わいたいのであれば、しじみやあごをとった出汁つかったラーメンがおすすめです。
塩がきいたラーメンは、あっさりとしていて女性にも人気があります。
出雲そば
出雲そばは、島根県のとくに出雲市を代表するご当地グルメ。
一般的な蕎麦と比べて、黒っぽい蕎麦です。温かい「釜揚げそば」と冷たい「割子そば」の2通りの食べ方があります。
釜揚げそばでは、出雲そばの栄養とうま味が溶け出したそば湯とともに、出汁のきいたつゆで食べるご当地グルメ。
「割子そば」は、朱色の丸い器に直接つゆをかけて、薬味とともに食べるご当地グルメです。
いずれも、蕎麦の実の殻ごと挽き込んで作られたそば粉の風味が強く感じられます。
以下の記事では、出雲そばの特徴を紹介しています。
日本三大そばの一つ出雲そばとは? 自宅で美味しく食べる方法も紹介
出雲そばをはじめとした蕎麦には、八割そば・十割そばとさまざまな種類があります。
そのため、日にちに限りがある旅行では全ての蕎麦が食べられないことが多いです。
そこで注目したいのが、お土産やお取り寄せ。
島根のB級グルメである出雲そばは、お土産としてもお取り寄せグルメとしても注目されています。
お土産やお取り寄せをすることで、自宅でさまざまな種類の蕎麦を食べることができるのでおすすめです。
ちょっとした旅行気分も味わうことができますよ。
本田商店/出雲そば オンラインショップ https://www.sobahonda.co.jp/
島根のB級グルメ「出雲そば」のB級ポイント
蕎麦をご当地グルメとする土地は多いです。
なかでも、島根県「出雲そば」・長野県「戸隠そば」・岩手県「わんこそば」は、日本三大蕎麦と呼ばれています。
ほかにも、東京都の「深大寺そば」・兵庫県の「出石皿そば」・新潟県の「へぎそば」など、ご当地蕎麦の種類は100種類を越えるとか。
ご当地蕎麦は、どれも個性豊かです。
蕎麦の実の種類・蕎麦の実の挽き方・蕎麦のお供など、その土地ごとに異なります。
そのため、旅行に行くたびにご当地蕎麦を食べるという人も少なくありません。
まさにご当地を堪能できるB級グルメといえるでしょう。
島根のユニークB級グルメ
続いてご紹介するのは、ユニークなB級グルメ。
ユニークなB級グルメでは、ほかの土地では食べないような食べ方をすることも多いです。
旅行のよい思い出作りになることが期待できますよ。
鯖しゃぶ
鯖しゃぶとは、その名のとおり生の鯖を「しゃぶしゃぶ」で食べる料理です。
大きな鍋に玉ねぎのぶつ切り・醤油・酒を入れて、薄切りにした皮付きの鯖をしゃぶしゃぶにして食べます。
シンプルな調理法で食べることで、鯖のうま味を堪能することができます。
参考:漁師小屋「麦穂」/鯖しゃぶ https://ryoshigoya.com/
とはいえ、海鮮しゃぶしゃぶの具材はブリ・カニのようなクセのない食材を使うのが一般的です。
鯖のような、ニオイや味にクセのある魚は合わないのでは?と思う人も多いのではないのでしょうか。
島根県のB級グルメである鯖しゃぶは、日本海で捕れた新鮮な鯖を使用したものです。
従ってクセが少ないうえに、鯖の濃厚なうま味をダイレクトに味わうことができます。
鯖を2回から3回鍋のなかを泳がせて、レアの食感を楽しんでみてください。脂が溶け出し、鯖の上品な脂が口いっぱいに広がりますよ。
鯖と出汁のうま味で食べる野菜も、あわせて美味しく食べられるのです。
島根のB級グルメ「鯖しゃぶ」のB級ポイント
鯖には「鯖の生き腐れ」ということわざがあります。
ことわざの意味は、「外見は新鮮なようでも腐りはじめていることがあるため注意が必要」というものです。
参考:goo辞書/鯖の生き腐れ
ほかの魚よりも酵素が多く腐りやすい魚である鯖は、獲ったばかりか、獲ったあとすぐに腐らない調理を行わなければ食べることができません。
従って、鯖を使った料理は、その土地の特色が強く反映される傾向にあります。
和歌山県では「こけら寿司」・岡山県では「ばら寿司」・滋賀県「鯖そうめん」・京都府「鯖寿司」・高知県「さばーがー」など。
港からの近さなども、調理法に大きな影響を与えるポイントです。
つまり島根県の鯖しゃぶは、漁港が近くて鮮度抜群だからこそできる島根県ならではのB級グルメといえます。
ぼてぼて茶
出典:http://kyoudo-ryouri.com/food/1942.html
ぼてぼて茶とは、お茶のなかにご飯(おこわ)・煮豆・高野豆腐・漬物を入れた料理です。
箸を使わずに、お茶を飲むように具をすべて口に入れる食べ方をします。
茶筅(ちゃせん)を使い、ボテボテと音を立てて泡立てたお茶を使用することから、ぼてぼて茶と名付けられたそうです。
参考:神々のふるさと山陰/ぼてぼて茶 http://furusato.sanin.jp/p/area/matsue/73/
箸を使わず立ったままでたべられるぼてぼて茶は、仕事の合間・間食・非常食としても重宝されていたとのことです。
お茶漬けのような感覚に近いかもしれません。
島根県のB級グルメであるぼてぼて茶は、番茶のほっとする味わいとともに具の塩っけがよいアクセントになった料理です。
島根県のご当地グルメのなかでも、トップクラスのユニークのB級グルメといえるでしょう。
島根のB級グルメ「ぼてぼて茶」のB級ポイント
島根県のご当地グルメの代表としてあげられる、出雲そば。
ぼてぼて茶は、出雲そばと深い関係にあります。なぜなら、ぼてぼて茶は松平治郷が考案したと考えられているからです。
出雲そばは、もともと庶民を中心に食べられていた料理でした。
しかし、大の蕎麦好きであった松江藩の藩主 松平治郷によって、出雲そばの地位が向上することに。
従って、出雲そば普及の立役者となった松平治郷が考案したぼてぼて茶は、出雲そばと密な関係にあるといえるでしょう。
出雲そばと松平治郷の関係は、以下の記事で詳しく解説しています。
出雲そばの歴史!島根県出雲への旅行前に要チェック
島根のB級グルメのまとめ
島根のB級グルメを4つ紹介しました。
島根県は、日本海と中国の山脈に恵まれたエリアです。海の幸・山の幸が豊富であり、美味しいグルメがたくさんあります。
今回紹介したB級グルメは、島根県の食材を安くて美味しく食べられるご当地グルメです。
島根県を訪れた際は、ぜひ食べてみてくださいね。