出西窯が作り出す「出西ブルー」とは?おしゃれな器や一緒に食べたい出雲そばを紹介!
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島根県出雲市にある出西窯では、すでに自宅にある器たちとも相性の良い食器が製作されています。
「よりモダンで美しい食器がほしい」という方には出西ブルーの食器がおすすめです。
そこで今回は、出西窯が手掛ける出西ブルーの食器から、おしゃれな食器までご紹介します。
最後には、出西焼と一緒に食べたい出雲そばについても紹介しています。
「出雲旅行で出西窯に行こうと思っている」「お土産・手土産を考えている」「自宅で出雲を感じたい」という方はぜひ参考にしてみてください!
目次
珍しい共同窯で作り上げる出西窯
島根県出雲市にある出西窯は、十数名の職人が同じ工房で作品を作る共同窯であり、出西焼における窯元はこの出西窯のみです。
出西窯は、戦後間もない昭和22年(1947年)、農家の5人の青年が柳宗悦の民藝運動から触発され創業されました。
柳宗悦の民藝運動では、「飾らない美」「機能性」をあわせ持つ“用の美”を謳っていたことから、出西窯でも食卓に馴染み、長く日常使いできる食器のみが作られています。
創業当時、地元に窯元がなかったことから、創業者である5人は各地の窯元に修行に行き、それぞれが持ち帰った技術を教え合いながら、くらしの道具が作られました。
創業当時から変わらない共同窯では、職人それぞれの技術を伝え合うことはあっても、作品に個性を出すことはなく、くらしの道具に特化した食器を作り続けています。
出西焼は窯に併設された直営店で購入可能
出西窯では、直営店「無自性館」が敷地内に併設されており、実際に出西焼を手に取って購入できます。
直営店の隣に構えるベーカリー「Le Cohon d’Or(ルコションドール)」では、カフェメニューの器に出西焼を使い、アイデアを発信しています。
「なにを買おう」「どうやって使おう」など、悩んでいる方は一度カフェを利用して、アイデアを得るのも良いですね。
出西焼の歴史は比較的浅いものですが、陶器に必要な粘土や焼き上げに使用する薪まで、すべて島根県産の原料を選び、土から粘土を作る工程から焼き上げるまでの全工程を工房内で行っています。
そのため、出雲のお土産としてもおすすめです。
ぜひ、島根県出雲市に旅行の際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
【くらしの陶・無自性館の基本情報】 | |
住所 | 〒699-0612 島根県出雲市斐川町出西3368 |
電話番号 | 0853-72-0239 |
営業時間 | 9:30〜18:00 |
定休日 | 毎週火曜(祝日を除く) |
駐車場 | あり(80台分の無料駐車場を完備|大型・中型バスは事前の連絡が必要) |
アクセス | 電車:JR出雲市駅よりタクシーで約10分
飛行機:出雲空港よりタクシーで約20分 車:山陰自動車道斐川 ICより約7分 |
食卓に並べたい!おしゃれな出西焼を紹介
続いて、食卓にあったらテンションの上がる、おしゃれな出西焼をご紹介します。
出西焼は民藝運動の一人であるバーナード・リーチ氏が指導し、エッグベーカーが作られた経緯があり、洋食器とも相性の良い食器が豊富です。
フォルムも名前もかわいい「ぼてぼて椀」
(画像出典:出西窯on-line STORE|ぼてぼて椀(出雲丸椀)呉須)
「ぼてぼて椀」とは、出雲丸椀のことを指しており、出雲地方ならではのまるっとしたフォルムがかわいいお茶碗のことです。
もともと島根県出雲地方では「ぼてぼて茶」と呼ばれる間食があり、乾燥させたお茶の花と番茶を茶筅で泡立て、ごはんやおこわなどの具材をいれて作られます。
茶筅で泡立てるときに「ぼてぼて」と音がすることから「ぼてぼて茶」と呼ばれるようになり、これに使用されるお椀を「ぼてぼて椀」と呼ぶようになりました。
明治末期までは出雲地方のすべての窯元で製造されていましたが、次第に「ぼてぼて茶」も「ぼてぼて碗」も廃れていき、現在製造している窯元は限られています。
出西窯のぼてぼて椀のサイズは口径約10.5〜11㎝、高さ約8.5㎝であり、持ちやすいのが特徴です。
茶碗や抹茶碗としてだけでなく、小鉢としても使える万能な食器です。
コーヒーやホットミルクを楽しむ「モーニングカップ」
(画像出典:出西窯on-line STORE|モーニングカップ 飴)
エッグベーカーなどを指導していた民藝運動の一人であるバーナード・リーチ氏から、伝わった技術から生まれた「モーニングカップ」。
昭和39年(1964年)に誕生し、半世紀以上作られている出西窯の定番商品です。
マグカップのなかでは一番人気でもある「モーニングカップ」の容量は約250ccとたっぷりめ。
朝食時のミルクやコーヒー、スープカップとしても重宝するでしょう。
カレーライスにピッタリの「楕円深皿」
(画像出典:出西窯on-line STORE|ロクロ楕円深皿(7寸/約24cm×19cm)呉須)
出西窯の楕円形の深皿はロクロで作られている、珍しい器です。
本来、楕円はロクロでなく型で製作しますが、ロクロで製作するよりも時間と手順を要するため、商品数が少なくなる傾向にありました。
しかし、出西窯では「ロクロで作ることでたくさん作れるのでは?」と考え、試作を重ね、安定した形が作れるようになり日本陶芸展で入選。
その後、出西窯の商品のラインナップとして店舗に並ぶようになった経緯があります。
とはいえ、すべて手作りのため、ひとつひとつ風合いが異なるのも特徴です。
ひとつは持っておきたい、カレーライスやロコモコ丼などのワンプレートにぴったりの楕円深皿です。
アヒージョを楽しむ「片手土鍋」
(画像出典:出西窯on-line STORE|片手土鍋 受皿付き)
耐火性が高く、直火で使用できる片手土鍋には、受皿も付いており、火からおろしたらそのまま食卓に並べられます。
口径(外径)約19㎝、高さ約6.5㎝、把手の長さが約8㎝と小ぶりであり、作り手が「アヒージョを楽しめるように」と考え、編み出した商品です。
湯豆腐や汁物、煮物にも使用できるため寒い冬は大活躍するでしょう。
耐火性に優れた粘土を使用していますが、IHヒーターや電子レンジ、オーブンの使用はできないため注意が必要です。
コントラストがおしゃれな「出西ブルー」
(画像出典:出西窯on-line STORE|縁付深皿(6寸/約18cm)呉須)
出西窯には、おしゃれな形で多用できる食器が多いですが、「出西ブルー」は色で魅せてくれます。
先述した、ぼてぼて椀や楕円深皿も出西ブルーの作品です。
本来出西窯の定番色は黒色でしたが、平成元年に青色の出西焼が賞を受賞して以来、出西ブルーは出西窯のシンボルとなっています。
出西ブルーは、いつしか自然発生的に呼ばれるようになった色であり、深みのある青色が特徴です。
表面に塗る釉薬によって出る色合いですが、発色は焼き上げる窯によっても左右されると言われています。
出西窯では、登り窯・灯油窯・電気窯とさまざまな窯で焼き上げされていますが、深みのある出西ブルーの発色が良いのは灯油窯。
実際の目でみて、発色の違いやグラデーションの違いを見てみたいところですね。
出西焼とともに楽しむ「出西織」
出西窯の創業者のひとりである多々納弘光氏の妻、多々納桂子氏が創業した出西織は、伝統の藍染めによって青く色付いています。
出西織は昭和30年(1955年)に創業されましたが、技術技法は古く、江戸時代から確立されている技術です。
使い込むほどに風合いの出る織物であり、服地やテーブルクロス、コースターやテーブルセンターなど、くらしの道具として生活を彩ってくれます。
出西ブルーを彷彿させる出西織ですが、藍染め以外にも温かみのある黄色やベージュなどのやまもも染などのアイテムも製作しています。
自分や家族、友人へ出西焼×出西織のお土産を購入するのも良いでしょう。
出西織は、出西窯併設の直売店やオンラインショップでも購入可能です。
出西焼×出雲そばで島根県出雲を感じよう!
神宿る国として、縁起の良い島根県出雲を自宅で感じたいなら、日本三大そばのひとつである「出雲そば」もおすすめです。
出雲そばをお取り寄せすることで、出西焼×出雲そばを自宅で一緒に楽しむこともできます。
「なかなか出雲まで足を運べないという方」にも、お取り寄せであれば気軽に出雲そばを堪能して頂けます。
毎日食べたい出雲そば
出西焼×出雲そばをお土産として一緒に渡すのもおすすめですが、出雲そばは栄養が高く、毎日食べたい食材でもあります。
出雲そばの特徴は、そばの実を丸々挽く「挽きぐるみ製法」と呼ばれる製法で作られているため、そばの実の硬い殻も一緒に練り込まれる黒っぽい麺です。
そばの実の殻のすぐ近くにある甘皮部分は、ビタミンB1やビタミンB2、ポリフェノールの一種であるルチンなどの栄養価が多く含まれていると言われており、高い栄養価を持つそばの恩恵が受けられます。
そのため、「健康に気を使っている」「食事で元気になりたい!」という方は健康習慣として出雲そばを日常に取り入れてみてください。
無添加出雲そばなら創業百余年「本田屋」
大正2年創業の「本田屋」では、保存料や添加物不使用の無添加出雲そばを製造・販売しています。
そばの高い栄養もビタミンB1など、水溶性のものは茹で汁に流れ出てしまいますが、本田屋のそばは完全無添加のため、最後のそばつゆまで安心してお召し上がり頂けます。
さらに小麦不使用でグルテンフリーである十割そばから、小さなお子さんやつるっとしたのどごしを楽しみたい方へおすすめの三割そばまでご用意。
出雲神話に登場するスサノオノミコトやヤマタノオロチをモチーフにした、出雲そばもあるため、お土産に自宅用にとお選び頂けます。
「健康習慣に」「お土産に」「常備用に」と、さまざまなニーズに合わせたラインナップをぜひチェックしてみてください。
出西窯のおしゃれな器で身体が喜ぶ出雲そばを食べる!
今回は、出西窯が手掛けるおしゃれな食器や出西ブルー、出西織までご紹介しました。
出西窯は全国でも珍しい共同窯であり、土から粘土を作る工程から焼き上げまで一貫しています。
さらに、使用する原料はすべて島根県産というこだわりです。
くらしの道具の“用の美”から、食器を専門に製作しており、ぼてぼて椀から片土手鍋、モーニングカップや楕円深皿などひとつは持っておきたい器ばかり。
どれもおしゃれで用途を選びません。
出西窯の出西ブルーは吸い込まれるような深い青色であり、一度目にしたら手にとってしまう商品です。
食卓にモダンをプラスしてくれますよ。
蕎麦猪口(切立湯呑)、お椀、薬味皿、付け合せを入れる小針、お酒を入れるコップ、お好みの出西焼を手にしたら、自宅で一緒に身体が喜ぶ出雲そばを召し上がってみてください!