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蕎麦の「のどごし」とはどんなもの?田舎そばも「のどごし」をたのしむ?

蕎麦やうどん、そうめんなどの麺は「のどごしが良い」と表現されることがあります。

それぞれ太さの違う麺であるため、「のどごし」についてイマイチ分からない方もいるでしょう。

そこで、今回は蕎麦の「のどごし」についてご紹介。

出雲そばのような田舎そばなど、噛むことで香りをたのしむ蕎麦の「のどごし」ついても解説しています。

 

蕎麦の「のどごし」とは?

「のどごし」とは「飲食物がのどを通っていくこと。また、そのときの感じ。」(引用:goo辞典と解説されており、うどんやそうめん、ビールなどを喉に通したときにも使用される言葉です。

蕎麦ののどごしにおいても、蕎麦を飲み込む際に喉を通っていく感覚をたのしみます。

後述に記載しますが、蕎麦が庶民に親しまれるようになった江戸時代の江戸っ子は、ほとんど噛まずに飲み込み、のどごしをたのしむ食べ方をしていました。

しかし、のどごしの良し悪しについては、食べる人の嗜好が強いため一概に「良いのどごしとはコレ!」と断言できません。

喉をつるんっと通るのが好きな方や、咀嚼した蕎麦が喉を通る感覚が好みの方もいるでしょう。

粋をたのしんだ江戸時代のように、美食意識を育み、自分だけの「のどごし」を見つけてみましょう。

 

江戸時代の江戸っ子は噛まずに飲んでいた!

江戸時代には、「蕎麦は噛まずに呑み込む」というのが江戸っ子流の蕎麦の食べ方でした。

当時の江戸っ子は気が短いとされており、細い蕎麦を好み、ほとんど噛まずに呑み込んでいたと言われています。

そのため、「早い」「細い」「長い」の3つが揃った蕎麦が理想とされていました。

また、江戸っ子は早く食べる目的だけでなく、細い蕎麦をほとんど噛まずに喉にとおす「のどごし」をたのしんでいたとも言われています。

反対に、太い蕎麦や「挽きぐるみ」などの製法で作られた田舎そばは、噛まずに喉に通すと詰まってしまうため、江戸っ子の好みではなかったようです。

太い蕎麦の「のどごし」はどういう意味?

細い蕎麦は、噛まずにつるっと喉を通る「のどごし」が感じられますが、太い蕎麦の場合はどのように「のどごし」を感じられるのでしょうか。

ここでは、太い蕎麦や挽きぐるみで作られた蕎麦の「のどごし」について解説します。

 

江戸時代も太い蕎麦は奥歯で噛んで食べられていた

江戸っ子に細い蕎麦が好まれた時代にも、太打ちの蕎麦は一部の人たちに親しまれていました。

これも、江戸っ子の「他人と同じことを嫌う」といった特性から生まれたもので、他の店とはことなる太打ちの「田舎そば」を提供するお店も出てくるようになります。

前出「味覚極楽」の高村光雲の話には、“細打ち・中打ち・太打ちの3種類の蕎麦を用意しているお店があり、通はみんな太打ちを選んだ”といったものもあるほどです。

高村光雲は、この太打ちの蕎麦を“奥歯でかんで食べるのだが、すばらしくうまかった”と評価しており、飲み込むという食べ方ではなく太打ちの蕎麦はじっくり噛んで味わっていたということが分かります。

江戸時代の「のどごし」とは、細い蕎麦を飲み込む際の感覚をさしていたようです。

 

田舎そばはじっくり噛んで味わう

「田舎そば=太い蕎麦」を連想する方もいますが、田舎そばとは「挽きぐるみ」製法を使用し、穀物感が残った蕎麦のことをさします。

「挽きぐるみ」を知ることで、田舎そばを噛んで食べる理由が分かるでしょう。

 

挽きぐるみとはそばの実をまるまる使用したもの

「挽きぐるみ」とは、そばの実をまるまる挽いた粉のことです。

そばの実は、外側から以下のような順番で構成されています。

 

・果皮
・外層粉
・中層粉
・内層粉
・胚芽

 

そばの実を石臼で挽いた時、はじめに出てくる胚芽や内層粉のことを「1番粉」と言います。

麺にすると白く、細くツルツルとした食感と甘さが特徴の蕎麦です。

続いて、出てくるのは「2番粉」と呼ばれている中層粉で、つるつるの麺に蕎麦の香りをプラスしています。

最後に出てくる「3番粉」は、外層粉や果皮が挽かれたもので、蕎麦の栄養とともに香り上がるのが特徴です。

1〜3番粉を分けずにすべて使用したものを、田舎そばと呼びます。

3番粉も含まれた田舎そばは、つるつるとしたのどごしよりも、そば粉の香りや噛むごとに感じる甘みなどをたのしむのがおすすめです。

 

  更科そば 田舎そば
食感 つるつる モソモソ
香り
そば粉 更科粉(1番粉) 全層粉(1〜3番粉)
栄養価
咀嚼 噛みしめる

現代の十割そばは香りが高い

また、蕎麦の書籍を多く出版している太野祺郎氏は、書籍「蕎麦の極楽」のなかで以下のような持論を展開しています。

“最近現われてきた粗挽きの十割蕎麦は透明感があって、もちもちした充実感があり、つるつると飲み込んでしまうのはもったいない気がする”

江戸時代に食べられていた蕎麦の味は分かりませんが、現代の十割蕎麦は香りが高いと評価

そのため、香りが強くこしのある蕎麦は、じっくり味わってみることをおすすめしています。

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田舎そばでものどごしが良いものもある!

なかには、栄養価の高い田舎そばで、のどごしをたのしみたい方もいるのではないでしょうか。

そんな方には、全層粉のそば粉を使用したまま、小麦粉の配合を増やしてつるつるとした食感をプラスした田舎そばがおすすめです。

更科そばよりも蕎麦の香りが強いため、喉を通ったときの香りも一緒にたのしめるでしょう。

 

蕎麦のたのしみ方に決まりはない!

今回は、蕎麦の「のどごし」について解説してきました。

江戸時代に流行った江戸っ子の蕎麦の食べ方は、細い蕎麦をほとんど噛まずに飲み込み、のどごしを感じる方法です。

しかし、現代では素材にこだわった田舎そばや十割そばなどが登場しているため、じっくり噛んで蕎麦の風味を味わうのもおすすめ。

とはいっても、のどごしについては良し悪しはその人次第です。

田舎そばをほとんど噛まずに飲み込んで、ゴツゴツとしたのどごしをたのしむ方もいるでしょう。

蕎麦の食べ方に正解はないため、自由に蕎麦をたのしんでくださいね!

本格出雲そば本田屋では「そばそうめん」を除き、すべての蕎麦に全層粉を使用していますが、以下の2つの商品は小麦粉の比率を変えることで、のどごしの良い食感を実現しています。

どうぞ、創業百余年 出雲そばの「本田屋」の味をお楽しみくださいませ。

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参考書籍:「粋を食す江戸の食文化」「蕎麦の極楽」

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