縁起を担ぐ「晦日そば」って知ってる?
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月末に食べる「晦日そば」ってご存じですか?
「晦日そば」は、日本の伝統的な風習の一つで、月末に食べる習慣があります。
この風習は、古代から続く日本の季節感や行事を大切にする精神を反映しています。
大晦日に食べる年越しそばもそのひとつ。
年末にそばを食べてゲン担ぎするのは、昔から続くよく知られた風習です。
そんな節目ごとに食べるそばとして、月末に食べる「晦日そば」というものをご存知でしょうか?
晦日ってなに? 大晦日との違いは?
そもそも晦日とは、1月であれば31日、6月であれば30日など、月の最後の日のことを指しています。
読み方は「みそか」「つごもり」「かいじつ」で、この言葉は旧暦と大きく関係しています。
「晦(三十日)」という字は、月の満ち欠けにおいて”月が隠れる”という意味を表しています。
月の様子で暦が決まっていた旧暦は、月の光が失われる「新月」を1日、月が隠れる30日を「晦」と呼んでいたのだそう。
新暦に変わってもこの風習が残り、31日で終わる月もまとめて月末を「晦日」と呼ぶようになったようです。
というわけで1年に12回ある晦日ですが、中でも12月の晦日は1年の締めくくり。
晦日、晦日・・・と続き、
晦日の中でもとくに大事な日というわけで”大”の字をつけて「大晦日」と呼ぶようになったのだそう。
かつては「晦日そば」が食べられていた
大晦日に食べる「年越しそば」と同様、”晦日”という呼び方が定着していた江戸時代頃まではゲン担ぎとして月末には晦日そばが食べられていたのだとか。
そばを食べる理由は大晦日に食べる年越しそばと概ね変わらず、「細く長い人生を願って」「切れやすいそばに倣って悪縁を断ち切るため」などの願いが込められていました。
晦日という言葉自体が明治時代にほとんど使われなくなったため、それに沿って晦日そばを食べる風習もほとんど廃れてしまいましたが、大手麺チェーン店が”晦日そば”を復活させ、月末限定で「そば食べ放題」を実施するなどしたことで、現代において再び注目が集まっています。
月末に晦日そばを食べよう
日本には昔から節目節目で行事を行い、その時期を敬いつつ快適に過ごせるよう願ってきた歴史があります。
晦日そばもそんな日本ならではの節目の風習のひとつです。
明治時代で一度は廃れてしまいましたが、今一度かつての行事を思い出しながら月末に晦日そばを食べると気持ちがぐっと引き締まりそうです。
決まった具材や食べる時間などはとくに指定がないようなので、ざるそばでもかけそばでも好きに食べたいところ。
好きな具材をトッピングして、自分だけの晦日そばを楽しむことができます。
そばの香りと共に、月末の静けさを感じながら、一日の終わりをゆっくりと過ごす。
そんな時間は、日本の美しい風習を再認識する良い機会になるのではないでしょうか?