食品で摂る!ポリフェノールの力
そばの豆知識ブログ
さまざまな食材に含まれるポリフェノールは、自然の力で健康を守ってくれる栄養素です。
そこで本記事では、ポリフェノールを摂取するメリットや豊富に含まれる食材についてご紹介します。
目次
ポリフェノールとは?
ポリフェノールとは、ほとんどの植物に含有されている天然の苦みや色素の成分のこと。
よく耳にする「カテキン」や「イソフラボン「セサミン」などもポリフェノールの一種です。
ポリフェノールを取り入れることで、抗酸化作用や抗炎症作用のような健康効果が期待できることから、近年注目されています。
ポリフェノールを取り入れるメリット
種類が豊富なポリフェノールは、それぞれが異なる健康効果を持つとされており、健康維持に重要な成分です。
抗酸化・抗炎症作用がある
抗酸化作用とは、活性酸素を中和することで細胞のダメージを防ぐ効果があります。
ポリフェノールには強力な抗酸化作用があると言われており、老化の進行を遅らせたり、慢性疾患のリスクを減少させる効果が期待されています。
さらに、抗炎症作用も期待でき、肌荒れや関節炎、心血管疾患などの慢性炎症に関する疾患の予防や改善が期待できます。
心血管保護
ポリフェノールの作用により、血管を拡張させることで、血圧を下げる効果があります。
血圧を正常な数値まで下げることで、動脈硬化や高血圧などの心血管疾患のリスクを減少させる効果が期待できます。
抗がん・抗菌・抗ウイルス作用
ポリフェノールのいくつかの種類には、がん細胞の成長を抑制させる効果が期待されています。
また、細菌やウイルスの活動を抑制する効果があり、感染症の予防に役立つとされています。
食品に含まれるポリフェノールの種類
種類が豊富なポリフェノールですが、主なポリフェノールは以下のとおりです。
■フラボノイド:
- カテキン(緑茶)
- クェルセチン(玉ねぎ・リンゴ)
- アントシアニン(ベリー類・赤ワイン)
- ヘスピリジン(オレンジ・レモン・ライム)
- ルチン(ソバ・アスパラガス)
■フェノール酸:
- カフェ酸(コーヒー・ホウレンソウ)
- フェルラ酸(米ぬか・小麦)
- エグラ酸(いちご・ラズベリー・ナッツ)
■スチルベン:
- レスベラトロール(赤ワイン・ブドウの皮)
■リグナン:
- セサミン(ゴマ)
- セコイソラリシレシノール(亜麻仁・全粒穀物)
■その他:
- クルクミン(ウコン)
- タンニン(お茶・コーヒー・ワイン)
ポリフェノールは、それぞれ異なる食品に含まれ、抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用などの健康効果をもたらすとされています。
ポリフェノールが豊富な食品
続いて、ポリフェノールが豊富な食品をご紹介します。
果物や野菜
果物では、以下のような食品に多く含まれています。
- カシス
- オリーブ
- プラム
- さくらんぼ
- いちご など
オリーブはグリーンよりもブラックオリーブのほうが豊富に含まれているため、意識して摂取したい方は黒いオリーブを選びましょう。
また、ベリー系に多く含まれています。
野菜では、以下の食材に多く含まれています。
- 玉ねぎ
- ほうれん草
- エシャロット
- ブロッコリー
- アスパラガス
赤玉ねぎは一般的な玉ねぎに比べて2倍のポリフェノールが含まれているようです。
エシャロットなどは、なかなか食べる機会がありませんが、旬の時期にはスーパーでも見かけます。
ぜひ、食卓に取り入れてみてください。
飲み物
普段口にする飲み物にも、ポリフェノールが豊富に含まれています。
- コーヒー
- 紅茶
- 赤ワイン
- 緑茶
ポリフェノールの印象が強い赤ワインよりも、コーヒーや紅茶に多く含まれています。
カフェインの過剰摂取に気をつけて恩恵を受けましょう。
その他の食品
ポリフェノールが豊富な食材と言えば、ココアやカカオです。
ダークチョコレートを食べることで、手軽においしくポリフェノールを摂取できます。
また、クローブやペパーミント、アマニなどにも含まれているため、お料理が得意な方はスパイス類も揃えてみてはいかがでしょうか?
ポリフェノールの摂取方法と注意点
続いて、ポリフェノールの摂取方法と注意点・リスクについてご紹介します。
日常の食事に取り入れる方法
気軽にポリフェノールを取り入れるなら、日常の食事に気を付けることが近道です。
先述した食材を含み、バランスの取れた食事を心がけることで、ポリフェノールを効果的に摂取することができます。
「玉ねぎを選ぶなら赤玉ねぎ」「オリーブならブラックオリーブ」などを選択することで、無理なく取り入れられるでしょう。
また、ポリフェノールはビタミンCやビタミンE、緑黄色野菜に豊富に含まれるクロロフィル、オメガ-3脂肪酸などと組み合わせて食べることで、相乗効果をもたらします。
以下のように組み合わせは自由です。楽しみながら取り入れてみてください。
- カシス×オレンジのスムージー(ビタミンC)
- ほうれん草×ナッツ×オリーブオイルのサラダ(ビタミンE)
- 紅茶や緑茶×スパイス香るキャロットケーキ(クロロフィル)
- 赤玉ねぎ×青魚の南蛮漬け(オメガ-3脂肪酸)
主食にポリフェノール豊富な食材を選ぶ
主食にポリフェノール豊富な食材を選ぶことで、「料理が苦手」「手軽に取り入れたい」という方も効率良くポリフェノールを摂取できます。
そこでおすすめの食材が「ソバ」です。
ソバには、ルチンと呼ばれるポリフェノールが含まれているだけでなく、ビタミンやミネラル、たんぱく質や食物繊維などが豊富に含まれています。
ポリフェノールをより効率よく摂取するためには、そばの実を丸々挽いた「全層粉」を使用した食品がおすすめです。
一般的な蕎麦はもちろんのこと、そば粉を使用したガレットやそばがきもおすすめです。
過剰摂取のリスク
ポリフェノールは一般的に健康に良いとされていますが、過剰摂取すると以下のような健康リスクがあります。
- 抗酸化作用の過剰:正常な細胞の活性酸素の必要量が減り、免疫系や細胞の機能に影響を与える可能性がある
- 消化器系の負担:タンニンは消化器系の吸収を阻害し、消化不良や便秘の原因になることがある
- 栄養素の吸収阻害:鉄やカルシウムなどの栄養素の吸収を阻害する恐れがある。
- アレルギー反応:ポリフェノールに対してアレルギー反応を示す場合がある。
身体に良いからと一部の食材だけを取り入れたり、大量に摂取することで過剰摂取のリスクが高まります。
どんな食材でもバランスよく摂取しましょう。
ポリフェノールを上手に摂取して健康生活!
ポリフェノールは、抗酸化作用や抗炎症作用のような健康効果が期待できることから、注目を浴びています。
そんなポリフェノールは、オリーブやベリー系、玉ねぎやほうれん草、コーヒーや紅茶、ワインなどに豊富に含まれています。
さらに、ビタミンCやビタミンEなど、相性の良い栄養素と取り入れることで相乗効果が得られるため、さまざまな食材と組み合わせて取り入れてみましょう。
また、主食のである蕎麦にもルチンと呼ばれるポリフェノールが豊富に含まれているため、「今日は手っ取り早く食べたい!」というときには、蕎麦を選んでみてください。
その場合も野菜やたんぱく質などを付け合せやトッピングにし、バランスの良い食事を心がけましょう。