
のれん御三家「更科そば」白く上品な見た目になる理由は?
お蕎麦辞典そばの豆知識
そばには「のれん御三家」という3つの系統があります。
その中のひとつ、「藪そば」については以前こちら
https://www.sobahonda.co.jp/blog/yabusoba/
でご紹介させていただきました。今回はそんな藪そばと対比されることの多い、のれん御三家のひとつ、「更科そば」についてピックアップしたいと思います。
更科そばの始まり
300年以上前、領主保科兵部少輔に招かれて布屋清助という人物が江戸屋敷内に住むようになります。
布屋家は代々そば打ちに秀でていたため、8代目であった布屋太兵衛が領主のすすめで江戸・麻布永楽にそば屋を開店。
この時、故郷でありそばの産地でもあった信州更級(現在の千曲市と長野市および坂城町の一部)の“更”の字と、保科家の“科”の字を組み合わせた“更科”を屋号に用い、「信州更科蕎麦処布屋太兵衛」としたのが始まりだとされています。
昭和16年には「信州更科蕎麦処布屋太兵衛」は廃業してしまいますが、戦後、歴史ある名を後世に残そうとゆかりある人々によって復興。
現在は麻布に「永坂更科布屋太兵衛」「麻布永坂更級本店」「総本家更科堀井」の3店舗が展開しています。それぞれルーツは同じとしながら、経営は別となっています。
更科そばの特徴って?
更科そばのいちばんの特徴は、一番粉と呼ばれるそば粉を使用していること。
一番粉とは、そばの実をうすなどで挽いた時に最初に出てくる中心部分の粉で、白い色をしているのが特徴です。甘皮が混ざっていないのでそば特有の色付きがなく、そばに仕立てた際にも白くなめらかです。
そばらしい力強い風味は抑えめで、上品さが際立つ味わい。噛むほどに甘みが増し、のどごしの良さも魅力です。
また粘りが少ないのでお湯でそば粉を捏ねたり、つなぎを使うことが多く、なめらかな食感でツルツルといただけます。
変わりそばにも用いられる
白くて何色にでも染まれる更科そばは、旬の食材を練り込んで色味と風味を楽しむ「変わりそば」にも用いられることが多いです。
「茶そば」や「三色そば」などが代表的な変わりそばではないでしょうか。ほかにも桜海老やくちなし、柚子などを練り込んだ色とりどりの変わりそばには、店主の遊び心が垣間見えるものです。
上品で見た目もツヤやか。のれん御三家のひとつ「更科そば」は、お祝いの席にもぴったりです。















