
食品添加物が気になるのはなぜか
お蕎麦辞典ブログ
食への関心が高まる時代に
日々の食事は、私たちの暮らしの土台です。
だからこそ、原材料を確かめ、自分なりに納得できるものを選びたいと考えるのは自然なことではないでしょうか。
食品添加物についても同じです。
「できるだけシンプルなものを選びたい」と感じる背景には、健康志向の高まりや、情報に触れる機会の増加があります。
日本における食品添加物の安全管理
日本では食品添加物は食品衛生法に基づき管理されています。新たに使用される物質は食品安全委員会の評価を経て指定され、
使用できる食品や使用量は法律で定められています。
厚生労働省公表資料(令和7年8月時点)によれば、日本の食品添加物は次のように分類されています。
| 区分 | 内容(令和7年8月時点) |
|---|---|
| 指定添加物 | 476品目 |
| 既存添加物 | 327品目 |
| 天然香料 | 別途規定(基原物質リスト等) |
| 一般飲食物添加物 | 別途規定(リスト等) |
安全性評価では、動物試験などで有害影響が認められなかった最大量(無毒性量)を基準に、
安全係数(通常100分の1)をかけて1日摂取許容量(ADI)が設定されます。
さらに使用基準は、このADIを超えないよう設計されています。
制度としては、科学的評価と法的管理が重ねられています。
海外との違いが生む“気になる”感覚
食品添加物の規制は、国によって異なります。
EU、米国、中国などはそれぞれ独自の法体系を持ち、認可物質や用途区分、使用基準が違います。
この違いは、安全性の優劣を示すものというより、制度設計やリスク管理の考え方の違いによるものです。
しかし、「国によって違う」という事実は、直感的な疑問を生みやすい側面もあります。
「安全」と「安心」は同じではない
安全性は科学的根拠に基づく評価です。
一方で、安心感は生活感覚や価値観に支えられています。
名称が複雑に感じられたり、加工工程が見えにくかったりすると、心理的な距離が生まれることがあります。
「できるだけ素材に近いものを選びたい」
「原材料はできるだけ少ないほうがよい」
こうした感覚は、制度への否定ではなく、日々の暮らしを整えたいという姿勢のあらわれではないでしょうか。
本田屋が選んできた道
出雲の地で大正二年に創業した本田屋も、食と真摯に向き合ってきました。
四代目の時代、家族の健康をきっかけに「食に携わる者としてできることは何か」と問い直し、
無添加のそばづくりに取り組みました。制度上安全とされる添加物があることを理解したうえで、
それでも原材料をできる限りシンプルにする道を選びました。
試行錯誤を重ねながら、品質と保存性の両立を図り、現在の本田屋のそばへとつながっています。
知ることと、選ぶこと
食品添加物は制度として安全性が評価されています。
そのうえで、どのような食品を選ぶかは一人ひとりの価値観に委ねられています。
私たちは、正しく知ることを大切にしながら、素材の力を生かすそばづくりを続けています。
知ることと、選ぶこと。
その両方を尊重する姿勢が、これからの食との向き合い方なのかもしれません。

















